2015年3月5日木曜日

「The STYLE」記事

おととしから一緒に商品/サービスの開発させていただいているタイル会社さんの冊子「The STYLE」に、記事が掲載されました。今ちょうど(3月3日〜6日)東京ビッグサイトでおこなわれている「建築・建材展 2015」でも配布中とのこと。

ライターの方にうまくモザイコのこと、まとめていただきましたので(↓ ありがとうございます)関係各位に許可をいただき全文、こちらのブログにも転載。



MOZAIKO画伯、タイルと出会う。

「超低解像度絵画 モザイコ」の制作者・清水温度氏と、タイルの総合商社・長江陶業株式会社。出会った経緯と今度の展望について、清水氏のアトリエで話を聞いた。

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「DAJAでは地元美術館のデジタルアーカイブを用いた商品化などに取り組んでいました。しかし権利等の問題でなかなか実現しませんでした。自分の作品ならもっと素早く、思いどおりに商品化できると考え、MOZAIKOプロジェクトを始めました。」(清水氏)

大学を卒業した後、大手印刷会社のアイデアセンターに就職したが4年で退職。30歳を過ぎて地元岐阜県に戻り、フリーランスとして受注仕事のかたわら 1年間「1日1枚」グラフィック制作を自分に課す。だが続けているとネタは尽きる。たどり着いたのが単純な形を組み合わせて造形する表現手法だった。DAJAの活動のため一時創作から離れたが、当時の経験が「モザイコ」につながった。

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「モザイコ」で描かれるのはあくまでも具象だが、一見何が描かれているのかはわからない。角度を変えたり絵から離れたりしていると突然何かが見える。

「パソコンによるモザイコ制作のときも、筆で絵を描くときもそうですが、モチーフを細かく描写することよりも、大きな筆のタッチのいわば “物質性” のほうに魅力を感じてしまいます。といって、モチーフをありありと描き出したい気持ちは変わらない。この、粗っぽさと写実性という、一見両立しえないものが、頑張ると両立してしまう。そこがなんとも奥深くて、おもしろいところです。」(清水氏)

パソコンで制作される「モザイコ」をタイルで表現するアイデアも、モノそのものの “物質性” への興味から生まれたという。

「数年前から絵具によるペインティングを何十年ぶりかに再開し、やはりディスプレイや普通のプリンタ出力とは、モノとしての迫力が全然違う。タイルの場合、画材が最初からすごいですから(笑)こちらも、パソコンでシミュレーションしたあと最後の詰めは、現物をあれこれ触りながらおこないます。いつか、ところどころ割って並べたりもしてみたいくらい」(清水氏)


掲載写真から

「最終的にはタイルの独特な質感や機能性、あるいは制限を、
生かせるような絵にしたい」(清水氏)


タイルでの制作用図案をとりあえず作成し、長江陶業に持ち込んだ。タイルの総合商社として時代に合わせた情報発信を続ける同社にとって、清水氏のアイデアはどう映ったのか。代表取締役 虎澤範宜氏は、次のように語る。

「モザイコは基本的に縦横20個ずつの正方形で出来ています。10cmのタイルを使えば 2m四方の大きな絵になります。ビルの外壁の装飾などに使えば、建物の前を歩く人には、そこに何が描かれているのか一目でわからなくても、高速道路や新幹線から壁全体を見ればわかるという、ナスカの地上絵のような不思議なアートが生まれます。実現するにはいくつかの課題があり、解決に時間がかかるため、まずは既製品を使って出来ることを清水さんと一緒に考えています」(虎澤氏)

タイルには、大量生産の建材という側面と、手作りによる焼き物という側面があるが、その両面からあらゆる可能性を模索中だ。

「タイルを使えば格段に大きなサイズの作品が制作できます。建築物に使えば、人々の生活と密接な関係を結べるアート作品になるでしょう。長江陶業や地元タイルメーカーとのコラボレーションをぜひ成功させたい。これからの取り組みが楽しみです」(清水氏)

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撮影いただいたなかのボツ・テイクから。加工 by 清水

MOZAIKO artist meets the TILE.

「美術館に展示するより、建物の壁になる方が、ナンダコレ?! と皆さん楽しんでいただけると思います」超低解像度ペインター 清水温度氏


超低解像度絵画「モザイコ」とは:
清水温度氏によるアート「コンテンツビジネス」プロジェクト。判別できるギリギリ最低限の数のドットで描く。グレースケールなら 4階調で表現できる。コンピュータ上で原画となるドット絵を制作し、メディアの種類や素材に応じたアレンジを加えて様々なプロダクツに仕上げている。セレクトショップ「ビームス」など企業とのコラボによるプロダクトやミュージアムグッズなどの開発実績もある。

Profile:
1965年 岐阜県生まれ。千葉大学工学部工業意匠学科卒。1999年、デジタル・アーカイブ・アライアンス(DAJA)参加。2003年 NPO法人化に伴い事務局長に着任。2008年から2012年まで代表を務める。この間、アート(特にデジタルアーカイブ化)を軸としたまちづくりに携わる一方、2006年には自らが作家として超低解像度絵画「モザイコ」をスタートし、現在に至る。



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