2013年12月15日日曜日

温度イラストの秘密

某大手関連企業様から商品(ティッシュケース)用の絵柄オファーをいただきまして、ひさびさにイラストレーションを作成しました。いわば超低解像度の、ペインティングならぬドローイング。モザイコ同様、物事のリアルさは残しながらギリギリまで私、どうしても絵を単純化したくなるというコレおそらくビョーキでありまして。ほとんどCAD。

ディレクター役のSさんをはじめ現場の皆さんと相談しながら、スケッチから絞り込んでいって最終的に、のせた絵柄がコチラ(↓)。今回、品物の素材自体にとても高級感があるため、絵柄を大きく入れても小さく入れても(入れなくても、おそらく)もつ。何ひとつごまかす必要のない、ありがたい状況。なので最終的に、オーナメント化してサラリと。ぱっと見、植物のつるのようですがメッセージはしっかり、あるという。


ちなみに、こちら(↓)は途中段階の案。こんなふうにCADみたいに私、いつも作図することで何が実現できるかといえば、ご覧いただくと分かるとおり親指と人差し指のあいだの形状が、もう一方の親指と人差し指のあいだの形状とピッタリ重なる。さらに、一方の手首にあたるカーヴはじつにもう一方の中指先のカーヴとイコールという、なんともはやムダのない線のかたまりが実現できるワケでありまして。ビョーキの功名。温度イラストの秘密。日本画の人なんかも、こういうこと、きっと好きなんじゃないかしらん。


とはいえ、上の絵柄も造形的には悪くないんですが、バーンと大きく入れた場合、商品そのものと若干ズレたメッセージを伝えかねない。そして、小さくした場合にも、形状がまだ複雑すぎてオーナメントなどに向かない。ということで、Sさん以下みんなで相談の上、最終的に、冒頭のスカッとしたイラストレーション/オーナメント案に決定。おもしろかったです、こういう絵描き仕事。関係者の皆さんに感謝。来年(↓)こちらの写真のような品物になる予定。


何かをごまかすことにでなく、豊かなものをさらに豊かにすることに自分の絵が、ちょっとでも貢献できるとしたら、こんな幸せなことはありませんな。チラッとあるだけで、ニコッとできるようなシンプルな何か。あるいは人が、しらないうちに賢くなれるような何か(ないってか、そんなの)……妄想しだすとキリありませんが。

そんな絵が描けるように、がんばります。

0 件のコメント:

コメントを投稿